1.相続手続き全体の流れ

●相続の手続きは、3か月10か月が期限のポイント。

●自営業の場合は、4か月後準確定申告も必要です。

10か月はあっという間早め早めに着手しましょう。

相続手続きのヤマは3か月と10か月

ご家族の方が亡くなると、通夜・葬儀・告別式とあわただしく時間が過ぎていきます。その最中に、市区町村への届け出もしなければなりません。このように、悲しんでいる間もないほど、様々な手続きをこなさなければなりません。

 

葬儀や死亡後の事務手続きが終わると、次は相続の手続きを始めます。相続の手続きは様々あります。一つ一つ順を追って進めていくことになります。大事なことは、常に「時間」を意識しながら準備していくことです。なぜなら、相続の手続きの多くには、期限が設けられているからです。

 

その中でも、相続開始から3か月後と10か月後は大きなヤマとなります。

「3か月」は、相続放棄かまたは限定承認手続きの期限です。つまり、相続するかしないかは3か月以内に決めなければなりません。この重大な決断をするためには、相続財産の内容をきちんと調べる必要があります。しかし、財産調査は意外と時間がかかります。ただ単に3か月後に相続するかしないかを決めればいいわけではなく、それまでの準備が大変なのです。

 

一方、「10か月」は、相続税の申告と納付の期限です。正しく申告・納付をするためには、遺産分割の話し合いを終わらせることが前提となります。話がまとまらず、申告や申告や納付が遅れますと、無申告加算税や延滞税が課されることもあります。

名義変更と給付金の申請もお忘れなく

各財産の名義変更も必要になります。ただ、名義変更には期限がありません。しかし、トラブルを防ぐためにも、遺産分割が確定したら速やかに行うことをおすすめします。


また、相続手続きとは直接関係ありませんが、健康保険の給付金なども受け取ることができます。このような給付金は、申請しないともらえないようになっています。健康保険の申請期限は2年です。期限内に忘れずに申請されることをおすすめします。

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